一定期間更新がないため広告を表示しています
そこはやはり、未知の世界である
- 2010.03.02 Tuesday
- 散歩道
- 01:40
- comments(0)
- trackbacks(1)
- by naware
元週刊ファイトの編集長、井上譲二氏の
近著『「つくりごと」の世界に生きて-プロレス記者という人生』
は、第二次UWF時代の高田延彦とデュアン・カズラスキーの一戦
が”つくられた”試合であったとの回想から始まっている。
(やはり・・・)
深いため息とともに、こんな声が聞こえてくる。
(しらばっくれるなよ。
おまえだって、おかしいと思ってたはずだ。
あんなにきれいな決着が続くもんか。
高田の試合なんてまさにプロレスそのものじゃないか。
前田日明も、ウィルヘルムとソツのないメインだったしな」
勢いにのるUWFが満を持して放った東京ドーム大会「U-COSMOS」。
6大異種格闘技戦と銘打ち、UWFの戦士たちが”世界的な強豪”と
される選手たちと闘い、結果3勝2敗1分け。
ダイジェストでこの模様を伝えたTBS「News23」のキャスター、
筑紫哲也は不機嫌そうにこのニュースを扱い、翌日に結果を聞いた
私の同級生は、明らかな嘲笑を浮かべた。
正統派のプロレスラーとして将来を期待された高田は、アメリカの
アマレスオリンピック代表の肩書を持つカズラスキーと最も上手い
試合を見せた。
山崎はドールマンとジャケット・マッチというエクスキューズを
持たせながら、負け試合に臨んだのだろう。格闘技戦で勝率が良く
ない藤原喜明も、あんなボディビルダーのようなディック・フライ
に負けるはずがない。
しかし・・・。
「あんた、まだそんなこと言うてるの?」
ため息をつかれながらも、どこかで私はあの大会に違う姿があるので
はないかと今でも感じる。
ここを読んでみれば、大会の裏ではいくつもの葛藤やドラマがあった
と感じられる。
モーリス・スミスの相手となるはずだった船木誠勝が欠場しなければ、
どんなシナリオが描かれていたのか? 藤原の相手があの狂気の
ような目をしたクレン・ザマシン・ベルグであったなら、事はすんなり
運んだのか?
「とは言ってもな・・・あそこでコケられませんで、UWFは」
UWFはプロレスである。
だから致命的な過ちを犯すはずがない。
けれども、本当に当事者が語ることだけが真実なのか?
あの東京ドーム大会を、私はまだ理解できない。
UWFのいくつもの闘いも、わからないことだらけである。
つまりは、私はプロレスというものを未だに解けずにいるということだ。
近著『「つくりごと」の世界に生きて-プロレス記者という人生』
は、第二次UWF時代の高田延彦とデュアン・カズラスキーの一戦
が”つくられた”試合であったとの回想から始まっている。
(やはり・・・)
深いため息とともに、こんな声が聞こえてくる。
(しらばっくれるなよ。
おまえだって、おかしいと思ってたはずだ。
あんなにきれいな決着が続くもんか。
高田の試合なんてまさにプロレスそのものじゃないか。
前田日明も、ウィルヘルムとソツのないメインだったしな」
勢いにのるUWFが満を持して放った東京ドーム大会「U-COSMOS」。
6大異種格闘技戦と銘打ち、UWFの戦士たちが”世界的な強豪”と
される選手たちと闘い、結果3勝2敗1分け。
ダイジェストでこの模様を伝えたTBS「News23」のキャスター、
筑紫哲也は不機嫌そうにこのニュースを扱い、翌日に結果を聞いた
私の同級生は、明らかな嘲笑を浮かべた。
正統派のプロレスラーとして将来を期待された高田は、アメリカの
アマレスオリンピック代表の肩書を持つカズラスキーと最も上手い
試合を見せた。
山崎はドールマンとジャケット・マッチというエクスキューズを
持たせながら、負け試合に臨んだのだろう。格闘技戦で勝率が良く
ない藤原喜明も、あんなボディビルダーのようなディック・フライ
に負けるはずがない。
しかし・・・。
「あんた、まだそんなこと言うてるの?」
ため息をつかれながらも、どこかで私はあの大会に違う姿があるので
はないかと今でも感じる。
ここを読んでみれば、大会の裏ではいくつもの葛藤やドラマがあった
と感じられる。
モーリス・スミスの相手となるはずだった船木誠勝が欠場しなければ、
どんなシナリオが描かれていたのか? 藤原の相手があの狂気の
ような目をしたクレン・ザマシン・ベルグであったなら、事はすんなり
運んだのか?
「とは言ってもな・・・あそこでコケられませんで、UWFは」
UWFはプロレスである。
だから致命的な過ちを犯すはずがない。
けれども、本当に当事者が語ることだけが真実なのか?
あの東京ドーム大会を、私はまだ理解できない。
UWFのいくつもの闘いも、わからないことだらけである。
つまりは、私はプロレスというものを未だに解けずにいるということだ。
- コメント
- コメントする
- この記事のトラックバックURL
- トラックバック
- 高田延彦の良いお話
- 久々に「PRIDE 男祭り 2005」(関連記事1、2)を見ました。良い時代ですよね。人に向かって「お前は男だ!」と言う人間といえば高田延彦(関...
-
- 日刊H.T
- 2010/03/02 6:16 PM
- calendar
-
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30
- recommend
- recommend
- recommend
- recommend
- recommend
- recommend
- recommend
- adspace
- sponsored links
- selected entries
-
- そこはやはり、未知の世界である (03/02)
- recent comment
-
- Uファンの残滓
⇒ naware (11/08) - Uファンの残滓
⇒ アンス (11/07) - 底なし沼の墓掘り人
⇒ naware (10/18) - 底なし沼の墓掘り人
⇒ 那嵯涼介 (10/18) - ノスタルジーだけで終わらせてはならない
⇒ nike3 (10/13) - ノスタルジーだけで終わらせてはならない
⇒ Sw.アンス (10/13) - 書を捨てず・・・瞑想しよう
⇒ naware (10/07) - 書を捨てず・・・瞑想しよう
⇒ Sw.アンス (10/07) - 『GスピリッツVOL.21』9/28発売。特集はあの”墓堀人”
⇒ 那嵯涼介 (09/15) - ノスタルジーだけで終わらせてはならない
⇒ 那嵯 (09/13)
- Uファンの残滓
- recent trackback
-
- そこはやはり、未知の世界である
⇒ 日刊H.T (03/02) - 先輩とはかくもの
⇒ 格闘技 (01/01) - 不埒を消すか、どうせなら消せばいい
⇒ かんたの出来事 (10/22) - 逸脱の怒り
⇒ 人は一生の間に何個のジャイアントコーンを食べるのか (09/21) - 祇園祭とRINGS
⇒ 格闘技の魅力について語ろう (07/09) - 前田日明は格闘技界に不要か?
⇒ 翻訳blog (06/05) - 講道館柔道対プロレス初対決―大正十年・サンテル事件
⇒ 翻訳blog (06/04) - アマレスの技術があったなら・・・
⇒ 翻訳blog (06/01) - 完全なるくだらない雑談
⇒ こんな事あったよ (05/20) - 船木に関する二つの評価
⇒ 土建屋日記 建設会社へのクレームどんと来い! (05/04)
- そこはやはり、未知の世界である
- profile
- search this site.
- mobile
-