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  • 2015.01.02 Friday
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ひと夏の行路

そのころ僕は、バスの中にいた。
前田日明がUWFの命運を懸けてジェラルド・ゴルドー
と異種格闘技戦を闘う頃だ。

その学校行事に僕は、もともと参加する気は無かった。
けれども級友たちの好意が、わたしの気持ちを覆した。

だけど現実は往々にして残酷な事が起こり得る。
わたしの心配事は、バスの中での隣の席だった。
いつだって独りぼっちのわたしの不安は、いつものように
尽きる事はなかった。

心の中が不安で埋め尽くされていたわたしの隣に座ったのは、
前年一緒のクラスの男だった。
(何だよ、おまえここに居たのか)
みたいな当たり前の顔で、当たり前に座ってくれた。

以前はよく話をしていたが、クラスが変わるとあまり会う事も
無くなっていた。だからわたしの心は、相変わらず不安でいっぱい。
ながい道のりの休憩などで次は席から離れてしまうのではないかと、
不安でいっぱい。
けれども彼は、ずっと隣に戻って来てくれた。当たり前の顔をして。

わたしたちは夜通し話をした。
今の事、これからの事。
こんな事を考えていたのか。こんな性格だったのか。
以前はわからなかった事。昼間の学校で話をしても、きっと
出てこなかったはずの思いたち。
夜道を走るバスの中で、ずっと話をしていた。

わたしは「本当は東京に行ってUWFの試合が見たいんだよ」
なんて、冗談でも口にはしなかった。彼は以前はプロレスが好き
だったらしいから、全くわからない事は無かったと思う。

物凄く見たかったし、生であのころの熱気を体感したかったという
思いはある。
けれども僕はあの時に夜行バスで過ごした友人との思い出を
良かったと思っているし、その記憶をとても大切にしている。

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